NHKだけは、毎年終戦記念日が近付くと、戦争に関するドラマを制作いたします。
今年は、「手塚治虫の戦争」です。ドラマは、高良健吾扮する、手塚治虫が率いる虫プロが倒産するところから始まります。
手塚治虫は戦時中のことを回想します。そこにでてくる、原田琥之佑扮する鉄郎は、手塚治虫自身か、彼の分身でしょう。
鉄郎は、戦時中にも関わらず、漫画ばかりを書いており、教師や憲兵から目をつけられ、いつも殴られておりますが、それでも漫画をやめる気はありません。
勤労奉仕の工場で、鉄郎は、野内まる扮する京子と出会います。彼女も、ダンサーを目指しておりました。そんな時、彼らを空襲が襲います。
この時の体験を、手塚治虫は、「紙の砦」というタイトルの漫画にいたします。虫プロが倒産した頃は、手塚治虫は迷走しておりましたが、会社を清算して、今は立ち直っておりました。そんななかで、「紙の砦」を書いたのです。
戦争は、たくさんの若者たちの命と夢を奪いました。だからこそ、その目撃者である手塚治虫は、漫画を書き続けていかなければならないのです。生き残ったものの、つとめとして。
脚本は、「しあわせは食べて寝て待て」の桑原亮子。またひとつ、良い仕事をしました。