「サイレント」、「海の始まり」、「いちばん好きな花」と、フジテレビだけで描き続けてきた脚本家、生方美久が、初めてTBSと組んだ、「Tシャツが乾くまで」が始まりました。


番宣のバラエティで、あんまりドラマ初回のラストで、衝撃の展開などと、煽らないほうが良いですねえ。おかげで、意外でも何でもありませんでした。


私が驚いたのは、むしろ初回のオープニングからのテンポの良さで、わずか5分で、蒼井優、松山ケンイチの夫婦と、中島歩、夏帆の夫婦、さらに高橋文哉が何者かが、手際よく説明されました。


しかも、そこからまたわずか数分で、ドラマの鍵となる、バスの事故が起きるのです。松山ケンイチ扮する充は、まだ行方不明ですが、まず助かることはないでしょう。これで、生存していたが、実は記憶喪失などというベッタベタな筋立てには、さすがにしないでしょう。


と、いうことはです。充も、夏帆扮するあずさも、二回以降は全て回想シーンのみだということです。幽霊として再登場する作品は、今までいくらでもありましたが、思い出のなかのふたりしか出てこないというのは、極めて珍しい。


タイトルの「Tシャツが乾くまで」は、ドラマの鍵となる場所が、コインランドリーなのですね。これからの展開次第ですが、とんでもなく面白くなる可能性はあります。


※中島歩扮する樹生は、菓子会社で働いておりますが、サンプルのフィナンシェを、部下の女子社員に、奥さんに持って帰らないかと尋ねられて、妻がフィナンシェは嫌いだと答えます。


しかし、あずさは、パートで働いている古書店で、リリー・フランキー扮する主人から、フィナンシェを勧められると、大好きと答えます。


また、充の喫茶店は、金曜日が定休日で、蒼井優扮する咲子は編集者で、最も忙しいのが、校了日の第三金曜日なのです。咲子が多忙な日を、わざわざ定休にしているのです。


こういう些細な描写は、生方美久らしいと感じました。


それと、充の経営する喫茶店のお客で、ほんの一瞬だけ、伊武雅刀が出てまいりますが、トメにもなり得る大物にも関わらず、クレジットでも七人一緒の、その他の扱いでした。


あれで、おしまいなのでしょうか?