倉本總と高倉健が、初めてタッグを組んだドラマ、「あにき」の再放送が始まりました。
大原麗子、秋吉久美子、田中邦衛、春川ますみ、島田正吾、大滝秀治、下條正巳、織本順吉、小林稔侍、滝田ゆう、小鹿番、確か倍賞千恵子も出てくるはずです。東京の人形町という下町を描くには、これ以上ない面子です。
高倉健扮する鳶のかしら、栄次の、かつての恩人の急死から、ドラマは始まります。どうやら、妾宅で腹上死をしたようで、後始末に栄次たちは奔走します。
行方知れずだった、秋吉久美子扮する一人娘を探し出し、何とか葬式を済ませますが、その恩人には借金があり、知人たちも保証人になっており、立ち退き問題が浮上します。
もうね、下町の描き方が良くて良くて、この間の「冬の運動会」もそうですが、当時の東京の描写が抜群にいい。何より下町にぴったりの役者が、これでもかと出てまいります。
特に、新国劇の大御所、島田正吾はたまりません。「ひらり」の時には、花沢徳衛の鳶の幼なじみの、フランス文学を愛する祖父でしたが、ここでは頭を角刈りにして、鳶そのものです。なんたってあの話し方です。伊達に新国劇のトップを辰巳柳太郎と張っていたわけではありません。生粋の江戸弁です。
そして、大原麗子です。男性恐怖症の、栄次の妹、かいを演じているのですが、黒縁のメガネをかけ、男縁が全くないのですが、立川光貴扮する床屋の客につきまとわれます。
あの大原麗子が、地味そのものの、床屋の手伝いの役なのです。これが、だんだん変わっていくのです。倉本總らしい、大原麗子の描き方です。
高倉健は、もう何から何まで、ザ、高倉健です。他の誰にもこの役は出来ません。ぜひ、健さんを堪能
してください。
※クレジットには出ておりませんが、初回だけ岩城滉一が出ております。確かやらかして逮捕されたのですが、カットしようがないため、収録が終わっていた初回だけ放送したと記憶しております。
それと、もうひとり。野口元夫さんが出ておりました。主に悪役で時代劇などで活躍した方ですが、この方、実家が日本橋の吉野鮨で、鮨の職人でもあったはずです。
ここは、私も伺ったことがありますが、江戸前のお寿司を、私でも行ける値段で食べられる、稀有なお店です。