今朝は、「冬の運動会」の再放送の最終回が放送されました。仕事の関係で、きょうはリアルタイムで見ることが出来ました。


いやー、、、、


言葉を失うような最終回でした。けれど、救いのない終わり方ではありません。


ついに、北沢家の祖父、長男夫婦、孫が、よりによって祖父の愛人の通夜の席で、初めてそろいます、しかも、そこには、根津甚八扮する菊男の恋人、いしだあゆみ扮する日出子や、菊男が入り浸っている、大滝秀治と赤木春恵が扮する、靴屋の夫婦、さらには愛人の弟までがいるのです。


これは修羅場になると、普通は思います。しかし、そこで、志村喬扮する謙吉は、他人である靴屋夫婦や、日出子に、世話になったから挨拶しろと、加藤治子扮するあや子に告げるのです。


ここで、あや子は、靴屋夫婦には挨拶をしますが、日出子には会釈だけなのです。これだけでもザワッとするのですが、そこに木村功扮する遼介までがやってきて、ちゃんちゃんこ姿の謙吉を見て、なぜ喪服を用意しないと、あや子を叱責するのです。


お通夜をしている部屋の裏側で、菊男と遼介が怒鳴り合い、祭壇から藤田弓子扮する加代の遺影が、転げ落ちます。その遺影を、大事そうに抱きしめる志村喬がたまりません。


通夜ぶるまいの席でも、遼介が真っ先に口にしたのは、靴屋夫婦が立て替えたお金のことでした。まずは世間体なのです。そこで靴屋の主人のが、酔ったふりをして、なぜ菊男が自分のうちに入り浸るようになったのか、なぜ謙吉が愛人を抱えたのか、遼介夫婦に対してなじります。しかし、夫婦は、聞く耳を持ちません。


向田邦子は、ドラマの軸になるのは、大概家族です。「阿修羅のごとく」、「あ、うん」、「寺内貫太郎一家」、「父の詫び状」、どれもそうです。


最終回で、北沢の家族や他の登場人物も、落ち着くところに落ち着きます。男たちはみんな、鎧が脱げる場所を失います。どう落ち着くかは、ドラマをご覧ください。


向田邦子の描く家族は、壊れそうで壊れません。それは、向田さんの願望なのかもしれません。


このドラマは、例えば日出子は十日町から帰ってくるのか、靴屋夫婦はどうしているのか、続きが知りたいことがたくさんあります。けれど、もう絶対に叶うことはありません。


見たいですねえ。