上條恒彦さんが、お亡くなりになりました。
「やすらぎの刻」で、著名なミュージシャンの役で出ていたのが、私が見た最後かもしれません。
今はすっかり役者ですが、元々は歌手です。しかもあの声です。飛び抜けて巧い。
初めて見たのは、上條恒彦と六文銭としての、「出発の歌」でした。世界歌謡祭か何かだったと思います。全く知らなかったのですが、その声量にびっくりしたのを覚えております。
そして、その後の、「木枯らし紋次郎」の主題歌となった、「だれかが風の中で」。この二曲で、上條さんのステイタスは、揺るぎないものとなりました。何せ、どちらも名曲のなかの名曲です。
こちらは、中村敦夫扮する紋次郎の姿に、見事にはまっており、記憶が定かなら、オープニングは市川崑監督が担当していたはずで、時代劇とは思えない、かっこいいものでした。
あの声量ですから、ミュージカルでも活躍しておりましたし、役者としても貴重なバイプレーヤーとして、存在感を発揮しておりました。
死因を老衰と聞いて、少なからず驚きました。まだ、「やすらぎの刻」から、数年ですから。
野武士のような風貌と、笑うとくしゃくしゃになるあの顔、そしてあの声。
唯一無二の存在でした。
合掌。