先日、見覚えのない番号から着信があり、普段はまず出ないのですが、なぜか受けてしまいました。
それは、何十年ぶりに声を聞いた、高校の同級生からでした。その同級生も、今は地元にいないのですが、クラス会を開きたいとのことで、今は80歳を超えている、同じく地元を離れている、当時の担任の先生も、その時に戻ってくるのだそうです。
担任は、美術の先生で、飄々とした感じで、不思議な魅力のある方でした。
先生とは、いまでも覚えている、妙な思い出があります。私が二年の時です。卒業式の日、悪友たちと、学校を休んで、エロ映画(当時のロマンポルノです)を見にいったのです。
そういう映画専門の映画館ではなく、いわゆる名画座みたいなところなので、18禁ではあっても、あまり後ろめたさもなく、入り口で年齢は聞かれましたが、身分証明書を求められることもなく、入場できました。
なかに入ってびっくりしたのは、考えることは一緒で、他のクラスの連中がたくさんおり、高校生だらけでした。
翌日、何食わぬ顔で学校に行ったところ、いきなり担任の先生に、「ちょっとこい」と言われ、職員室に連れていかれました。
その時です。違うクラスの悪友とすれ違ったのですが、すれ違いざまに彼は、こう言ったのです。
「おう、ばれたか?」
さすがに真っ青になりました。そして先生は、その時ニヤリと笑ったのです。
これは停学だ、と、覚悟したのですが、昨日はどうしたと聞かれ、図書館に行っていましたと答えたところ、休むなら一応連絡をよこせと、それだけでした。
恐らく、ある程度のことは知っていたのでしょうが、先生は大人の対応をしてくれたのです。
そういう先生でした。
クラス会は、8月だそうです。