昔、フジテレビのキャッチフレーズは、「母と子のフジテレビ」でした。いわゆる売りが、ほとんどない局だったのです。
キャッチフレーズのとおり、人気番組といえば、ポンキッキだのピンポンパンだの、ガキ、もといお子様向けの番組ばかりで、逆に言えば、毒にも薬にもならない代物ばかりでした。
だから、長い間、「振り向けば12チャンネル」と揶揄されていたのです。今のテレ東を除けば、最下位が定位置だったのです。
それが、漫才ブームとトレンディドラマという、ふたつのお宝を手にしたことで、流れががらりと変わりました。わざと使いますが、ナウなヤングは、フジテレビとなったのです。
そうなると、ドラマには、若手の旬な俳優をどんどんブッキングできるようになりました。バラエティーでも、漫才ブームはあっという間に終わりましたが、タモリ、とんねるず、ダウンタウンと、他局から見れば垂涎の面子を、全て押さえておりました。
ただ、特にドラマにおいては、人気俳優ありきの企画だらけになってしまい、中身を伴わないものも多く作られました。しかし、視聴率は取れたので、批判されることもなく、フジテレビは天下をとったと言われたものです。
今回、辞任することになった、フジテレビのトップは、皆さんその頃の方です。だから、当時の成功体験に基づく企画が、今も多く見られます。時が止まっているのです。
「ぽかぽか」など、真っ昼間に、今どきゴリエですよ。受けると思うほうが、どうかしています。
いま、フジテレビは、低迷していると言われておりますが、何のことはない、元々の位置に戻っただけのことです。
※フジテレビが我が世を謳歌していたころ、低迷していたのは、テレビ朝日でした。それこそ、「ドラえもん」と「クレヨンしんちゃん」の局と呼ばれておりました。
ドラマなど、テレ朝に出るようになったら、落ち目とまで言われたものです。それが今では、木村拓哉も米倉涼子も主演するようになりました。逆に、いまのフジテレビのドラマは、お金がかかっていないのが見え見えです。
盛者必衰とは、よくいったものです。