「あ・うん」、見ました。


私は、杉浦直樹とフランキー堺のことばかり覚えておりましたが、志村喬のことを忘れておりました。


志村喬!


フランキー堺扮する水田の父親、初太郎なのですが、根っからの山師で、昔なじみの胡散臭い連中とつるんで、よからぬ儲け話に加担しては、損をしてしまいます。


その昔なじみが、殿山泰司と田部謙三という時点で、わかるひとにはわかると思いますが、まあ見事に胡散臭い。


しかし、初太郎にはお金も、お金になるものもありません。家族は警戒して、吉村実子扮する水田の妻など、ボーナスを肌身離さず持っているほどです。


そのお金さえくすねようとするのですが、普段なら威厳のある役の多い志村喬が、どてらを着て、背中を丸め、情けないキャラクターでも、きっちり演じられる。まさに名優です。


黒澤明監督が、ずっと使い続けたのも、わかる気がいたします。