「相棒」の、元日スペシャルを、見ました。


既に、この作品の賞味期限が過ぎていることは、何度か書きましたが、今回のスペシャルは、脚本が神森万里江、監督が内片輝と、決して悪くない面子で、ゲストも高嶋政伸、藤本隆宏、桜井淳子、高橋光臣、石丸謙二郎と、最近にしてはかなり揃っております。


だから、私なりに期待していたのですが、こんなんでよろしいのですか?


高嶋政伸扮するテレビのニュースキャスターが、一人娘を誘拐されます。何者からかの指示に従い、過去のことを告白するよう迫ります。


あのね、こんなことをキャスターが勝手に生放送で話しだしたら、100%スタジオから、叩き出されます。立派な放送事故で、キャスターは錯乱したとして、永久追放となるでしょう。


「エルピス」と比較すれば良くわかります。長澤まさみ扮する浅川恵那は、バラエティーの生放送で、勝手にVTRを差し替えますが、それは視聴率一桁の深夜番組で、それでも恵那は、きちんと趣旨を説明いたしました。


正気にはとても見えず、生放送の本番中に、スマホを持ちこんでいる時点でアウトです。メインのキャスターですよ。大晦日の六時間の生放送ですよ。


とっかかりで、もうのれないのですが、私は、細かいところが気になって仕方ありませんでした。


例えば、女子アナは、「先程、こちらにふてさいがありました」と言いました。わたしゃ、不手際にふてさいと言う読み方があるのかと思いましたが、どこを探してもありませんでした。アナウンサーですよ。


さらに、言葉にはうるさい杉下右京が、自分の同僚のことを、第三者に話すのに、「さん」をつけておりました。


これ、どちらも、誰もスタッフがチェックしないのでしょうか?いや、百歩譲って、「ふてさい」という読み方があるかもしれない。けれど、アナウンサーがわざわざそんなふうに読みますか?


ドラマにおいて、枝葉末節なことですが、こういう緩さが私には我慢ならないのです。


※これは、何度か書きましたが、私は、杉下が、どこに訪ねていっても、絶対にコートを脱がないことが許せません。


それが、杉下右京という人物の、プライドの象徴であるという見方もありますが、例えば被害者のところを訪ねたりしたら、コートを玄関で脱いでから訪ねるのは、常識です。