「宙わたる教室」の脚本を書いた、澤井香織という方の作品は、「ちひろさん」という映画を以前見ておりましたが、まだブログに書いていなかったのですね。
WOWOWで放送されたものを見て、ブルーレイに保存しておりましたので、改めて見直しましたが、やはりよく出来ておりました。そして、この映画も、Netflix製作なのです。
有村架純扮するちひろは、弁当屋のアルバイトですが、元は風俗嬢で、本人がそのことを公言しておりますので、お客もみんなそのことを知っております。
客あしらいが抜群なため、お客も増えておりますが、高校生、子供、ホームレスなど、様々な人達とも関わってまいります。
序盤に出てくるホームレスなど、どこかで見たことがあると思いましたら、なんと!ムーンライダースの鈴木慶一です。よくオファーしたし、よく受けたと思います。
ちひろさんは、つきあう人を選びません。言葉遣いは良くはありませんが、ホームレスであろうと、ガキであろうと、ひとりの人間として接します。大変難しいキャラなのですが、有村架純が素晴らしい。
大事件が起きるわけでもなく、淡々と日常が描かれますが、その日常が、どうしようもなく愛おしいのです。
豊島花扮するオカジは、佐久間結衣扮するシングルマザーの一人息子マコトと、ちひろさんを通じて知り合うのですが、マコトが鍵を失くしてしまい、途方にくれてに電話をします。
オカジは、マコトのもとに駆けつけ、おにぎりを食べさせていたところに、母親が帰ってまいります。母親は、お礼に、オカジに焼きそばを振る舞うのですが、親子のやり取りを聞いているうちに、号泣してしまうのです。
と、いうのも、オカジの家は裕福なのですが、父親が絶対で、母親は料理が得意なのですが、何もかもが父親の言うなりで、血の通った食卓ではないのです。マコトの母親は、水商売で、がさつなのですが、そこには間違いなく、本物の親子がいたのです。
また、かつてちひろさんが働いていた風俗の店長は、リリー・フランキーは、今では観賞用の熱帯魚などを売っているのですが、これがまた絶品で、映画に深みを持たせております。
他にも、若葉竜也、風吹ジュン、平田満、根岸季枝など、百戦錬磨の面子が揃っており、大きな事件などなくても、二時間があっという間なのです。
監督は、今売り出し中の今泉力哉、音楽は、くるりの岸田繁、機会があれば、ぜひご覧ください。
有村架純と佐久間結衣といえば、まさに「ひよっこ」です。ふたりとも、「ひよっこ」とは真逆の役柄です。こんなにグレてしまいました。