「岸辺のアルバム」ですが、なんと15回もあるそうです。


Wikipediaに出ておりましたが、常時15%前後の視聴率をとっていたのですが、最終回で20%を超えたそうです。この流れは、「北の国から」と一緒です。


ここ数回も、とんでもないクオリティで、ただうっとりと眺めておりました。山田太一さんが、のりにのっていたのがわかります。


だって、普通に歩いている、母親と子供を見る、中田喜子扮する律子のさりげない視線だけで、ああ、あのことで妊娠したなと、きちんと見ていればわかります。


竹脇無我扮する北川との関係を絶った、八千草薫扮する則子ですが、家のなかがあまりにガタガタしており、自分だけがつま弾きにされている気持ちがどんどん膨らみます。


家で何をしていても、電話が鳴るのではないか?そのことばかり考えていることが、何度も画面に映る、電話だけでわかります。その間、台詞も何もありません。則子は家事をしているだけなのです。


こういうところが、とにかく巧い。余計な説明などしなくても、きちんと心情が理解出来るのです。いかに緻密な脚本なのかが、よくわかります。岡田惠和さんが、何度も山田さんの脚本を書き写したそうですが、まさに教科書のような脚本だったのでしょう。


ドラマは10回まで終わりましたが、残り五回でまだまだ田島家はぶっ壊れるのでしょう。井江にちょくちょく現れるようになった、沢田雅美扮する、謙作の部下の絢子や、なぜか田島の名前に反応した、風吹ジュン扮する雅枝など、火種はいくつもあります。


山田太一さんの一周忌にふさわしい再放送です。