「岸辺のアルバム」は、凄いことになってまいりました。
八千草薫扮する則子は、竹脇無我扮する北川と、一線を越えてしまうのですが、その描きかたが凄い。いわゆるベッドシーンは一切ないのに、その余韻だけで、見るものに全てを悟らせてしまうのです。こんな手法は初めて見ました。
国広富之扮する繁は、駅のホームの向かい側で、母の則子を見かけてしまい、こっそり後をつけて、則子がラブホテルに入るところを目撃してしまいます。
中田喜子扮する律子は、山口いづみ(こんな色っぽい女子大生、いましたっけ?)扮する同級生に、留学生を紹介され、こちらも関係を持ってしまいます。
杉浦直樹扮する謙作が勤める商社は、経営危機に陥っておりました。村野武範扮する部下が、武器の輸出を進めることに、反対していたのですが、会社の方針には従わなければなりません。
それぞれが、何かを抱え、ごく普通の幸せな家族が、回を進めるごとにどんどんヤバい状況になっているのです。
繁は、毎日昼間に、家に電話をしてくるため、則子は受験によるノイローゼを疑います。まだ、北川との関係が知られていることに、全く気付いていないのですが、息子のことを思い、北川との関係を清算しようとします。
元々、どちらかが関係を止めるといえば、止める約束でした。そこで、昨日は終わりました。
そう簡単にはいかないでしょう。すでに後に入りましたが、山田太一の筆は、容赦ありません。家が流されるまで、家族そのものが崩壊するのでしょう。
本当に凄いドラマです。