山田太一さんの一周忌にあわせての再放送だそうです。なんとありがたいことでしょう。


昨日より、「岸辺のアルバム」の再放送が、BS-TBSで始まりました。


放送当時、私は高校生でした。なぜ、その時きちんと見ていなかったかと言えば、中身があまりにセンセーショナルで、親と一緒に見られるような代物ではなかったからです。不倫に暴行ですからね。


勿論、当時ほビデオなどありません。リアルタイムが全てだったのです。


原作、脚本、山田太一、制作、大山勝己、プロデューサー、堀川とんこう、演出、鴨下信一、一分の隙もない座組みです。まさに、ドラマのTBSの黄金期の作品です。


もうね、古さなど微塵も感じません。あっという間に終わってしまいました。


導入部から見事です。河原で飛ばしていた、リモコンの飛行機が、故障して田島家に突っ込んでまいります。そう、これからの田島かを暗示するような出来事なのです。


杉浦直樹扮する謙作は、商社の部長、八千草薫扮する妻の則子は、専業主婦、中田喜子扮する律子は、上智大学に通い、国広富之扮す繁は、受験を控えた高校生です。


謙作は、典型的な亭主関白で、仕事一途です。則子は、そんな謙作を支えることが当たり前だと思っていたのですが、ある電話を受けたことから、何かが変わり始めます。


その声の主が、竹脇無我だというだけで、ただでは済まないことがわかります。また、律子は英会話のサークルに入っておりますが、外国人の講師(?)は、律子に明らかに下心を持っております。


繁は、予備校のそばのハンバーガーショップに立ち寄りますが、そこで風吹ジュン扮する店員に、繁の苗字の田島という名前に反応します。


初回だけでも、これからのことを匂わせる、様々な描写があり、それらが全て、良くないほうを向いているのです。山田太一の脚本は、完璧です。


私は、このドラマを見ないで、山田太一を語っていたのです。不明を恥じます。1977年のドラマですが、初回だけでもぐうの音が出ないほどでした。


このあと、山田太一さんは、「ふぞろいの林檎たち」を書くのです。まさに、絶頂期です。


※このドラマのことを書きましたら、皆さん、ジャニスイアンの「ウィルユーダンス」のことを覚えておりました。「グッドバイママ」の、「ラブイズブラインド」同様、どちらも大ヒットしましたね。


また、いまから半世紀近く前なので、当たり前なのですが、いまやおばあちゃん役の定番である、風吹ジュンの若さに驚きます。