真田広之さんの作品は、主演、助演に限らず、私は結構見ておりますが、これ、というものなら、やはり「麻雀放浪記」と「たそがれ清兵衛」です。


前者は、和田誠さんが監督した、初めての映画で、アクションシーンなどは皆無で、ひたすら麻雀を打っているのですが、彼が演じた坊や哲は絶品でした。鹿賀丈史や高品格、加藤健一という強烈な個性的な面子と卓を囲むのですが、何者でもないことがキャラクターという、極めて難しい役で、当時の真田さんとしては、かなり異質な役ですが、見事に演じておりました。


後に映画やVシネマにもなりましたが、正直どれもこの映画の足元にも及びません。それくらいの名作です。


後者は、何せ監督が山田洋次ですから、もう異種格闘技戦みたいなものでしたが、極貧の武士ですが、実は剣の達人で、ラストの、映画初出演だった、田中泯との決闘など、さすが真田広之という感じで、剣の重みや、命のやり取りをしているというヒリヒリした感じが伝わってくるものでした。


この二作が、私にとっては、日本における真田広之のベストなのですが、実はヒールも良いのです。


「陰陽師」や「必殺」における悪役の真田広之は、ぞくぞくするような色気があり、これらも一見の価値があります。


若い頃の、アクション映画の真田広之も良いのですが、ある程度歳を重ねてからの作品のほうが、私はそそられました。


※皮肉なもので、私のベストは、角川と松竹で、どちらも東映ではないのです。


「柳生一族の陰謀」、「百地三太夫」、「魔界転生」、「僕らはみんな生きている」、「病院へ行こう」、「亡国のイージス」、「継承盃」、「彩り河」、「怪盗ルビイ」、他にもまだまだ見ております。