前作も面白かったのですが、これは凄いです。前作以上です。


松岡昌宏主演の、「密告はうたう  2」です。


警視庁公安部、監察課のお話なのですが、ヒリヒリ感が半端ではないのです。


監察に、投書が届きます。それは、詐欺の捜査を指揮している管理官が、犯罪組織と内通しており、内部情報を流していたというものです。


警察が警察を追尾するのですから、簡単ではありません。ですが、その尾行の様子が、限りなくリアルなのです。


程なく、ネットに、今度は警察以外知り得ない情報が、匿名で掲載されます。それは、特殊詐欺の容疑者の顔写真などで、警察のなかでも、ごくごく一部の人間しか、触れることのできないものなのです。


この、疑いをかけられる管理官が、谷田歩です。そう、「TOKYO  VICE」で、大ヒールの組長を演じて、一躍脚光を浴びましたが、私は、「家族狩り」の時から注目しておりました。「ぶっ殺す」が口癖の、遠藤憲一扮する刑事と対峙するヤクザでしたが、あの遠藤憲一と、互角に渡り合うのです。谷田歩も、捕まえるほうか、捕まるほうのどちらかが、最も似合います。


監察側は、前作同様、松岡昌宏、泉里香、池田鉄洋、仲村トオルで、さらにマキタスポーツと、浜中文一が加わります。


終始無表情の、池田鉄洋は、いつものキャラとは正反対で、前作のときなど、池田鉄洋だと気づかないほどでした。


監督は、仲村トオルの盟友、内片輝で、相変わらず重く暗い色調で、それがドラマを際立てます。テレビドラマの監督としては、今やトップクラスです。


サスペンスならば、このくらいきっちり作りこんでほしいものです。ラスト5分の衝撃も含め、満点の初回です。