宮藤官九郎の、「新宿野戦病院」ですが、賛否両論のようです。


三話まで終わりましたが、初回でのごちゃごちゃ感は、かなりすっきりして、私は面白く見ております。見てはおりますが、何かがもの足りない。


ひとつは、はっきりしております。「不適切にもほどがある」が良すぎました。あれは、十年に一度の傑作です。あれを基準にしてしまうと、いくら宮藤官九郎でも、さすがに辛い。


ましてや、あちらは、磯山晶という、何十年もコンビを組んできたプロデューサーが、TBSを退社する前の、最後の作品です。そりゃ、力が入らないわけがない。


あのドラマを見てしまった以上、どうしても宮藤官九郎作品に対する、世間のハードルは上がってしまいます。これは仕方ありません。


しかも、小池栄子、仲野太賀を筆頭に、橋本愛、岡部たかし、平岩紙、濱田岳、塚地武雅、馬場徹、高畑淳子、生瀬勝久、柄本明と、旬の役者が揃い過ぎました。嫌でも期待値は上がってしまいますが、残念ながら、岡部たかしなどは、まだキャラが立ったとは言えません。


オープニングで流れる、様々な言語で新宿歌舞伎町のことを紹介するところから、もう充分怪しくておかしいのですが、お話が弾けそうで弾けない。


新宿が持つ猥雑さなど、宮藤官九郎にはぴったりですから、ここからさらに弾けることを期待して見続けます。


※それにしても、未だに第一線で、新曲をリリースできる、サザンオールスターズは、まさに怪物です。曲もドラマにぴったりです。