今期、最も期待している、「新宿野戦病院」が始まりました。脚本、宮藤官九郎、主演、小池栄子、仲野太賀という、今もっとも旬な組み合わせで、まわりを固めるのも、橋本愛、岡部たかし、柄本明、生瀬勝久、高畑淳子、平岩紙、濱田岳、塚地武雅と、鉄壁の面子です。


なのですが、初回は色々詰め込みすぎたきらいがあり、宮藤官九郎作品としては珍しく、もうひとつのれませんでした。「不適切にもほどがある」のときは、初回だけで、大傑作の予感と書いたほどですから、私には対照的なスタートとなりました。


何せ舞台は新宿、歌舞伎町です。猥雑で得体の知れない底なし沼のような、魔物が棲んでいるようなまちです。出てくる人達も、まあろくなものではありません。


そんな新宿の、聖まごころ病院という、いかにも胡散臭いネーミングの病院が舞台なのですが、医者もやる気が全くありませんし、そもそも今、外科医がおりません。


そこに、急性アルコール中毒で搬送されてくるのが、小池栄子扮するヨウコ、ニシ、フリーマンで、後に彼女が、軍医だったことがわかります。


仲野太賀扮する美容外科医の享は、この病院を潰して、美容整形外科の病院に変えたいと思っているのですが、病院には柄本明扮する叔父の院長が、頑なにいまの病院の維持に拘っております。


ヨウコという劇薬が入ることで、医者たちがどう変わっていくかが、これから描かれていくのでしょう。


面白いですよ。面白いのですが、やはり、癖の強い登場人物が多いため、説明に時間を要しており、もうひとつ弾けておりません。


これは、次回以降です。次からは、かなりすっきりするでしょう。