月9なる、フジテレビのブランドは、すでに消え失せていると、以前書きましたが、昨日始まった、「海のはじまり」は、かつての月9の王道のような、ラブストーリーです。


主演は、目黒蓮と有村架純、脚本は、生方美久と、有村架純以外は、スタッフも、「silent」の座組みです。音楽も、勿論得田真裕です。


社会人になって数年めの、目黒蓮扮する夏は、かつての恋人が亡くなったという知らせを受け、葬式にかけつけます。


そこには、小さな女の子がおりました。古川琴音扮する水季の娘である、海です。


大学時代に、蓮は水季と付き合っていたのですが、彼女に妊娠が判明します。中絶するための承諾書に、夏は署名し、その後、水季は大学を辞め、消息は聞かなくなっておりました。


大竹しのぶ扮する、水季の母親から、彼女が中絶はせずに、子供を産んだことに、夏は衝撃を受けます。自分の子供が、知らないところで産まれ、知らないところで育てられていたのです。


海のはじまりとは、子供の名前である、海との関わりの始まりでもありました。


まず、大竹しのぶと有村架純というキャスティングに、坂元裕二へのオマージュを感じました。ともに、坂元作品で、強烈な爪痕を残しております。


生方美久の脚本は、相変わらず静謐で、過剰な描写はありません。主演の目黒蓮も、期待に応え、今時の若者を好演しております。


今後、この子供をどうするのか?というのが、ドラマの柱となるのでしょうが、様々な問題が派生します。夏には、今付き合っている恋人がおり、彼女にとって、子供は赤の他人です。


ましてや、社会に出て数年の夏に、いきなり自分の子供とはいえ、認知したら、会社でも色々あるでしょう。


水季の会社の同僚だった、連ドラは久しぶりの池松壮亮が、ドラマのカギを握りそうです。


※これで、生方美久は、フジテレビの連ドラは三本めですが、少しテイストの違うものも、見てみたいと思いました。これからの、フジテレビのドラマの柱に育てたいのでしょうが、少し性急過ぎる気もしております。