あと残り二回になって、ようやく世間もざわついて来たようです。ネットニュースでも、かなり話題になっておりました。


「燕は戻ってこない」です。私、初回から繰り返し書いてまいりました。


内田有紀扮する悠子は、稲垣吾郎扮する、夫の基に、石橋静河扮するリキのお腹のなかの子供が、誰の子かわからないことを、明かしました。そりゃ、基は激怒します。無事産まれれば、総額二千万もの大金を払わなければならないのです。誰が父親かわからないのに。


リキは、父親の可能性のある、ふたり、戸次重幸扮する北見と、森崎ウイン扮するダイキにも、そのことを告げます。このふたりの対応は、大笑いでした。


不倫である北見は、しっかり奥さんにバレており、認知など出来るはずもないのですが、昔、自分と関係を持ったばかりに、男なしではいられない身体にしてしまったと自惚れ、セラピストのダイキは、結局仕事も決まらず、もとの女性相手の風俗を始め、それでいて、沖縄にきて、一緒に暮らそうと、能天気にリキを誘います。


そうです。どちらも、ただのバカです。こんな男たちに認知してもらっても、先は見えております。


基は、リキと逢い、今後のことを話し合います。リキ、基、そして悠子、それぞれの思惑が絡みあい、リキは、中絶のリミットまでに決めてくれ、でなければ、子供はおろすと基に告げます。


しかし、次第に大きくなる、お腹のなかの子供に、リキも母としての愛情が芽生え始めます。そして、お腹の様子を撮影したDVDを見て、基は、ある決断をいたします。


と、ここまでが昨日のお話ですが、何せ誰が父親か、全くわからないのですから、普通のハッピーエンドが待っているはずもなく、私も全く予想がつきません。


だからこそ、面白いのです。これがプロの仕事です。桐野夏生と長田育恵という、腕っこきのふたりによって、私達素人には予測不能の、飛び抜けたクオリティのドラマが産まれました。


だてに、吉川英治文学賞をとってはおりませんね。この作品については、今から見ろとは申しません。興味があるのなら、初回から見るべきです。


※なんといっても、「燕は戻ってこない」というタイトルの意味ですね。戻ってこないのは、なんのことなのか、私達は最終回を見て、思いしるでしょう。