これだけ、てんこ盛りの内容でありながら、まだ三回もあるのです。


「燕は戻ってこない」です。


石橋静河扮するリキは、いよいよつわりが本格化いたします。食べ物は喉を通らず、まわりに頼れる人がいないため、内田有紀扮する悠子に連絡するのですが、悠子は電話に気付きません。家を出たおり、稲垣吾郎扮する基から、頻繁に電話が入るため、ほとんど着信を見ていなかったのです。


基から連絡を受けて、黒木瞳扮する、母親である千味子が、リキのもとに駆けつけ、色々と世話をするのですが、家に戻ってからの、千味子の毒の吐きかたが、半端ではありませんでした。リキが寝ていたため、こっそり彼女の通帳を見て、同情するかと思えば、真逆の反応でした。


もうね、ひたすら罵倒です。人種が違うだの、嫌悪といってもいいほどです。彼女の選民意識が、もろに出ておりました。努力も何もしない女が、売るものがないから子宮を差し出したというのは、確かにそのとおりなのですが、それを買ったのは、自分たちなのです。


それを聴かされた悠子は、誰の子供かわからないという、リキとの秘密を、ひとりで抱えていられなくなってまいりました。それを基に打ち明けようとするところで、ドラマは終わりました。


予告では、激怒する基と、他に父親の可能性がある、戸次重幸扮する、故郷の不倫相手と、森崎ウイン扮する、沖縄に行ってしまったセラピストのリアクションも描かれておりました。ふたりも、リキの妊娠を聞かされたのでしょう。


ある意味、ブラックコメディなのですが、とにかく一話45分が、パンパンに詰め込まれております。


尋常な面白さではありません。今期ダントツのクオリティです。