WOWOWの、「TOKYO  VICE2」は、いよいよ佳境を迎えました。


いま、地上波のドラマに出てくるヤクザは、ほとんどがステレオタイプのものばかりで、その他の扱いばかりです。


美化しろと言っているのではありません。描くなら、きちんと描けと言っているのです。


その点、「TOKYO  VICE2」は、徹底的です。アンセルエルゴート扮するジェイクの眼を通して、ヤクザの抗争と、それを報道するメディアを描いているのですが、いまの日本の、どのドラマよりも、克明に表現しております。


いいヤクザなどというものは、存在せず、極悪非道なヤクザと、インテリヤクザの違いくらいで、いずれにせよ、まともではありません。


菅田俊扮する組長が殺害され、笠松将扮する佐藤と、窪塚洋介扮する葉山が対立します。ついには、佐藤が組を追われ、葉山は、組長を殺害したであろう、谷田歩扮する戸沢を狙います。


何度も書きましたが、このドラマにおける、窪塚洋介は絶品です。まさに狂犬の若頭で、バリバリの武闘派です。佐藤が知性派で、組長に目をかけられていたため、余計に佐藤が邪魔なのです。


対する刑事も、渡辺謙扮する片桐に、真矢ミキ扮するキャリアが援軍となりますが、警察内部に、ヤクザと通じるものがいるようで、せっかく勾留した、組長殺害の実行犯を、護送中に殺されてしまいます。


残すところ、僅かになりましたが、全く先が読めません。ヤクザや刑事のなかに、そんなに英語が堪能なやつがいるかとは思いますが、このヒリヒリ感は、こたえられません。