ドラマは、初回からすっ飛ばす場合と、二回目にアクセルを全開にする場合がありますが、「燕は戻ってこない」は、後者のほうでした。


濃い。とんでもなく濃い。


石橋静河扮するリキの過去が、今回は描かれました。北海道の北見で介護の仕事をしていたリキは、狭いコミュニティに辟易としておりました。


男にだらしないと噂をたてられ、戸次重幸扮する、職場の上司と不倫もしておりましたが、その息苦しい毎日のなか、唯一安らぐのは、富田靖子扮する叔母とのひとときでした。


東京に来ても、息苦しさは変わりませんでした。派遣社員のため、お金は貯まらず、クレーマーの隣人に嫌がらせをされても、アパートから引っ越すことも出来ません。


酒向芳扮するクレーマー(絶品です)にとっつかまり、自転車を洗わされ、水浸しになりながら、そこから逃げようとして、階段で転びます。まさにどん底にいた時、とどめの電話が、母から入ります。


それは、優しくしてくれた、叔母の死を知らせるものでした。しかし、リキには、葬儀に行く旅費がないのです。


この電話が、代理母を引き受けるかどうか迷っていた、リキの背中を押します。


これ、とんでもなく面白いです。楽しいお話ではありませんが、とんでもなく面白い。


内田有紀扮する悠子の友人の画家に扮した、中村優子も凄かった。まさかNHKのドラマで、「男根とぺニスの違いってわかる?」というセリフが聞けるとは思いませんでした。


これで来週から、なんの役かはわかりませんが、吹越満も登場します。現時点で、今期ナンバーワンです。