テレ東で放送されている、宮藤官九郎の「季節のない街」ですが、キャスティングだけで大笑いしてしまいました。

 

今回は、三組の夫婦のエピソードなのですが、荒川良々とMEGUMI、増子直純(怒髪天!)と高橋メアリージュン、そして塚地武雅と前田敦子。


この組み合わせを考えた宮藤官九郎は、天才だと思います。荒川良々と増子直純は、仲の良い日雇い仲間で、向かい合わせの仮説住宅に住んでいるのですが、仕事帰りは、いつもベロベロになるまで酔っぱらい、昔のアイドルの曲を合唱しながら帰ってまいります。


家に戻れば、どちらも夫婦喧嘩が絶えないのですが、ある日酔っ払った勢いで夫婦が逆になります。すると、お互いの機嫌が治ったのです。


塚地武雅は、腕の良いブラシ職人で、子供が五人おり、さらに今、前田敦子扮する元ご当地アイドルの妻は妊娠中ですが、父親が全員違うというのです。


その父親たちは、今も全員仮設住宅で暮らしており、ひとりなどインド人ですから、子供は髪の毛がカーリーで、みんなそのことで、まわりからバカにされているのですが、塚地武雅扮する父親だけは、意に介しません。子供達には、間違いなく自分が父親だ、お父ちゃんが言うのだから間違いないと諭します。


また、MEGUMIと高橋メアリージュンという、ヤンキー顔のふたりに、明らかに元ヤンの妻を、そして前田敦子にご当地アイドルをキャスティングし、彼女たちがそれを嬉々として演じているのがたまりません。しかも、それぞれの夫が、荒川良々、増子直純、塚地武雅ですよ。普通の思考回路では、まず思いつきません。


30分のドラマですから、あっという間です。出てくるだけで面白いというのは、そうはありません。それに宮藤官九郎ワールドが拡がるのですから、文句無しです。


※ドラマの途中で、池松壮亮が、笑いが止まらなくなりますが、あれ、演技には見えませんでした。