「舟を編む」は、極めて良く出来たドラマです。
昨日の回では、堤真一扮する、やりての社長が登場して、「大渡海」のデジタル化を、馬締らに言い渡します。スタッフたちは猛反対いたしますが、そのためには、役員たちを納得させる理由が必要です。
池田エライザ扮するみどりたちは、必死に、紙で辞書を作る理由を探すというお話なのですが、このドラマは、言葉の怖さを、私たちに教えます。
ほんの些細な一言が、他人を傷つけることもある。また、大きな誤解を招くこともある。私などは、肝に銘じなければならないと、今さらながら思いました。
今回、前田旺志郎扮する天童が、なぜ辞書作りにはまっていったかが明らかになりました。彼は、幼いころ、柴田恭兵扮する松本先生に、ある映画を見に行ったときに、出会っていたのです。
その映画は、両腕のない女性を描いたものなのですが、本当に両腕のない方が演じており、しかもドキュメンタリーではないというのです。
これ、わかりますかねえ?この映画は、本当にあるのです。
「典子は、今」です。私は見ておりませんが、このての映画としては珍しく、大ヒットいたしました。辻典子さんという、サリドマイド薬害で、うまれつき腕がない方が、主演しております。全くの素人です。
いま、このドラマを見ている若い方々は、そういう映画が本当にあったということを、知らないのではないでしょうか?ふと、そんなことを思いました。
それにしても、池田エライザが良いです。服装はどんどん地味になっていくのに、どんどんきれいに、どんどん魅力的になっております。彼女を支える、野田洋次郎もいい。オーラを見事に消し去っております。
いいドラマとは、こういう作品のことを申します。