「不適切にもほどがある」の舞台となっている、1986年は、私が東京を離れて地元に戻った年でした。なので、ギリギリリアルタイムで、当時の東京を知っております。


オープニングの、純子の進路相談で、川島なお美と同じ学校に行きたい。ミスキャンバスにもなりたいし、オールナイトフジにも出たい。裏口でもいいからフェリスに入りたい、には、大笑いしました(しかも、教師が矢作兼)が、無事女子大生になり、六本木のディスコで踊る純子の服と踊りが、だんだん派手になり、錦戸亮扮する犬塚は、もろ当時の流行だった、肩パット入りのダブルスーツで、しかも当時の踊りが、今と違って、妙な振り付けがあり、新興宗教のようなノリだったことを、忠実に演じておりました。


東京にいなければ、その真価がわからない、大沢悠里の声が、ラジオから流れるは(しかも、リクエスト曲が、あの娘とスキャンダル!)、何より、純子の結婚相手が錦戸亮が、後に似ても似つかぬ古田新太になるだけで、爆笑ものです。


今と比べれば、様々なことが緩い時代でしたし、理不尽なことも多く、良いことばかりでは、決してありませんでしたが、少なくとも、今より何かがましでした。