「ブギウギ」に、生瀬勝久扮する棚橋健二、通称タナケンが登場いたしました。モデルは、エノケンこと、榎本健一さんです。


さすがに私も、全盛期のエノケンは見ておりません。昭和の喜劇王と呼ばれた、コメディアンです。


明日は、趣里扮するスズコの初舞台の相手役として、恐らく抱腹絶倒の芝居を見せてくれるでしょう。風貌もそうですが、コメディのセンスのある生瀬勝久は、適役です。


ドラマにおけるタナケンは、稽古ではにこりともいたしません。渥美清さんなどもそうですが、当時のコメディアンのかたは、気難しい方が多かったそうです。


私が知っているエノケンは、本当の晩年で、足を切断したり、酒に溺れて肝臓をやられたりで、決して幸せなものではありませんでした。ドラマでも、そこを避けては通れないでしょう。


「ブギウギ」は、今までも充分面白かったのですが、ここからさらに、面白さに加速がかかることでしょう。笠置シズ子も、エノケンも、波瀾万丈ですから。