このドラマの再放送について、ブログに書くことを、すっかり忘れておりました。
「エトロフ、遥かなり」。NHKのBSです。なんと、一話二時間で、四話連続です。今から30年も前のドラマで、リアルタイムでも見ております。主演は、沢口靖子と永沢俊矢。
真珠湾攻撃を前にして、エトロフに軍艦を待機させて、秘密裏に作戦を遂行しようとする日本軍と、それを暴いて、アメリカに伝えようとする日系二世のスパイのお話です。
これね、今、地上波のゴールデンで放送したら、ネトウヨの連中が、ぎゃあぎゃあ言ってくるでしょうな。
だって、南京大虐殺も、朝鮮人の強制労働も、日本の軍の横暴さや残虐さも、ぜーんぶ描いているのです。
このドラマが作られた頃は、戦争経験者は、まだたくさん生きておりました。だから、当時、この設定はおかしいといったクレームがあったとは、全く報道されておりません。
このドラマで注目されたのは、永沢俊矢です。これがデビューに近い、大抜擢なのですが、精悍な顔つきと、野性味溢れる佇まいで、松田優作のような俳優になるとばかり思っておりました。
最近では、「下町ロケット」に、ちらりと出ておりましたが、奇しくも、「エトロフ遥かなり」では、阿部寛が、逆に脇で、しかも敵役で出ているのです。
エトロフ島の厳しい自然を舞台に、永沢俊矢扮するスパイ、斎藤と、彼を追う憲兵、そして、斎藤に次第にひかれていく、沢口靖子扮する、駅逓で働くユキ、これが、岡崎栄の脚本により、ダイナミックに描かれます。
ユキも、父親がロシア人のため、様々な差別を受けてまいりました。このドラマでは、日系の斎藤、朝鮮人の金村と、中心人物は、いわれなき理不尽な差別を、受けてきた側なのです。
斎藤に通じる、牧師のロバートも、南京で恋人の中国人を、日本軍の将校に連れ去られ、暴行されたあと、焼かれるという、残忍な方法で殺されます。それぞれが、日本に対して憎しみを抱えて生きてきたのです。
斎藤も、ついにエトロフに上陸し、軍艦を目の当たりにしました。しかし、彼を追う憲兵も、目の前に迫っております。
来週は、いよいよ最終回です。ラストはおぼろげに覚えておりますが、何せ30年も前のドラマです。
じっくりと堪能いたします。