無国籍映画というのが、昔ありましたが、これはそれ以上のとんでもない代物でした。


「スキヤキウエスタン  ジャンゴ」。WOWOWで、朝っぱらから放送しておりました。


かつてのマカロニウエスタンへのオマージュに溢れた作品なのですが、そこは三池崇史監督です。一筋縄でいくわけがない。もう、何もかも無茶苦茶です。


源氏と平家の末裔が、数百年後にお互いに殺し会うという設定が、既に馬鹿馬鹿しいのですが、公開15年後の今見ると、キャスティングが異常に豪華です。


その源平の争いに出くわす、流れ者のガンマンが伊藤英明なのですが、佐藤浩市、伊勢谷友介、桃井かおり、木村佳乃、堺雅人、小栗旬、香川照之、安藤政信、石橋貴明、石橋蓮司、塩見三省、松重豊、香取慎吾、さらに、クエンティン・タランティーノ!!


後の大河ドラマの主演俳優が、三人も出ておりますし、その後、公開当時より、遥かに大物になったため、今なら実現不可能です。そして、当然ながら、血まみれの映画です。


ネットでも、ほぼボロクソですが、三池崇史なのですから、そういうものだと覚悟して見ないと、付き合いきれなくなります。


桃井かおりのキャラなど、タランティーノの映画に出てきても、まるで違和感がありません。そもそも、「キル・ビル」だって、似たようなものです。


エンディングの曲など、サブちゃんが、マカロニウエスタンぽい歌を唄うのですから、三池崇史の大法螺話と割りきって見てください。