私は、昨日から四連休で、たまっていた用事を、ひとつずつ片付けておりますが、そのかたわら、録画したままになっていたドラマ、映画を見ております。


そのうちのひとつが、アルフレッドヒッチコックの、「見知らぬ乗客」で、これは今までなかなか見る機会がなく、とうとう見ることが出来ました。

 

これを見ると、三谷幸喜が、ヒッチコックの影響を、相当受けていることがわかります。


ファーリーグレンジャー扮する、テニスプレイヤーのガイは、列車のなかで、ロバートウォーカー扮するブルーノという、初対面の男性に話しかけられます。


ガイは、妻との関係が冷えきっており、他に上院議員の恋人もおり、離婚したがっているのですが、男にだらしない妻は、テニスプレイヤーとしてガイが成功しだしたため、別の男性の子供を妊娠しているにも関わらず、離婚を拒否しております。


ゴシップ雑誌で、そのことを知っているブルーノは、いわばガイのストーカーで、交換殺人を持ちかけます。自分がガイの妻を殺すから、ガイは、仲が険悪なブルーノの父を殺せというのです。ふたりは、赤の他人ですから、絶対にばれないというのです。


ガイは、適当にあしらうのですが、ブルーノは本当に、ガイの妻を絞殺してしまうのです。


妻と揉めているところを見られているため、当然ガイは疑われます。そして、ブルーノからは、自分は約束を果たしたのだから、お前も俺の父親を殺せと迫ります。ここから先は、どうにかして映画を見てほしいのですが、ヒッチコックらしさが溢れております。


このての交換殺人のはしりではないでしょうか。何より、脚本を書いているのが、あの!レイモンドチャンドラーなのです。パトリシアハイスミスの原作を、チャンドラーが脚色するという、推理小説ファンには、よだれが出そうな組み合わせです。


今から、半世紀以上前の映画ですが、いかに後世の作品に影響を与えたか、今見ると、逆によくわかります。全く退屈することなく、あっという間に終わります。


こういう映画は、大好物です。