かつて、「深夜食堂」で、松重豊扮する、新宿のヤクザ、竜は、赤いウインナーとビールだけを食しておりました。


先日、旧友と三人でご飯を食べに行った時、メニューのなかに、赤いを見つけ、誰ともなくオーダーしておりました。三人とも、大好物だったのです。


かくいう私も、高級なウインナーよりも、赤いウインナーの方が好物です。私は、単純に幼児体験です。


幼稚園のころ、母の作るお弁当は、たいてい赤いウインナーと甘い卵焼きでした。たまに、とんかつや鮭に変わりましたが、半分以上はこの組み合わせでした。


嫌というほど食べさせられ、当時は子供心にも

、勘弁してくれと思っていたのですが、どういうわけか、こんな歳になると、食べなれたものを食べたくなるのです。


私は、フライパンに、油もひかず、ウインナーを炒めたのがタイプです。それに少し醤油をたらせば、ご飯がいくらも進みます。


ただ、炒めただけなのですが、なぜか私には、おふくろの味なのです。


※ちなみに、大学受験のときに、おじのところにお世話になったのですが、短大の栄養学部を出た奥様が、麻婆豆腐を、素を使わずに、難なく作り、しかも美味しかったのは、カルチャーショックでした。その奥様は、受験会場で食べるお弁当に、フランクフルトのケチャップ炒めを入れてくれたのですが、これも大変美味しかった。


それ以来、フランクフルトの場合は、ケチャップ炒めが定番となりました。私は、その程度の味覚なのです。