日本版、「コールドケース」のクオリティの高さは、何度も書きましたが、このエピソードを忘れておりました。
「名前のない殺人者」。
これは、飛び抜けて良く出来ておりました。
神奈川県警、捜査一課に、突然、ひとりの中年男が訪れます。22年前に、高校生を生き埋めにして殺したと。
名前も名乗らぬ、その男は、犯人しか知り得ないことや、血のついたスコップを持参します。
しかし、自分のプライバシーを一切話さないその男は、今日、もうひとり生き埋めにしたと明かします。
この中年男を演じているのが、宮藤官九郎です。これが実にいい。
ほんの少しだけ、手がかりを得て、ふたりめの被害者が、天涯孤独で、夜の世界で働いていることがわかります。この少年が、なんと!神尾風珠でした。
少年の情報を得るための、刑事たちと犯人の駆け引き、わずかな手がかりをもとに、夜の横浜を走り回る刑事たち。そして、犯人の動機と、その動機が、オープニングできちんと伏線を張っている、脚本の見事さ。
これが、コマーシャルなしとはいえ、わずか50分足らずに収まっているのです。
お盆期間で、ろくなテレビをやっておりませんが、これはレンタルDVDも出ております。
見るものがないと、お嘆きの方は、是非。