オリックス対ヤクルトスワローズというのは、正直、かなり地味な組合せではあります。しかし、野球としては、極めて面白い。ここ最近の、ジャイアンツ絡みのシリーズより、抜群に面白いのです。


何故か?非常に似たチームなのです。昨年最下位からのリーグ優勝。若手とベテランが巧く噛み合ったチーム編成。中嶋聡と高津臣吾という、ともに二軍監督経験者が、監督である。


初戦など、完全にオリックスの負けゲームでした。しかし、スワローズの勝ちパターンである、抑えのマクガフが、ワンアウトも取れずに、サヨナラ敗けを喫しました。しかも、ケガから復帰したばかりの、吉田正尚が打ったのですから、オリックスとしては、最高の勝ち方です。


対してスワローズは、マクガフが打たれたのは、大誤算でした。だから、二戦めは、高橋が好投しておりましたが、普通ならば、清水、マクガフに繋いだでしょう。しかし、あの点差で、万が一マクガフが打たれたら、このシリーズでは、もう使えません。


だから、130 球という、いまの野球では、かなりのところまで引っ張り、高橋を完投させました。ああするしかなかったのです。


しかし、オリックスの宮城、スワローズの高橋、どちらも非常にいいピッチャーです。しかも若い。こういう若手に託せるのが、いまの両チームです。


これ、もつれますよ。しかも、ふたりの監督の心理戦も、素晴らしい。


久しぶりに、面白いシリーズです。