確か、私が見たのは三回目だと思いますが、BSで放送された、「フラガール」を改めて見ました。

ほぼ、ストーリーは覚えて取りましたが、やはりこの映画は、傑作だと思います。

先の見えた炭鉱の打開策として、福島に計画された、ハワイアンセンター。その目玉が、地元の女性のフラダンスでした。

実話を元にしたお話なのですが、フラダンスのメンバーに応募してくるのが、蒼井優、徳永えり、南海キャンディーズのしずちゃん、そして池津祥子というチョイスが素晴らしい。

見事に、やぼったい田舎のお姉ちゃんなのです。また、SKDくずれの松雪泰子が、先生としてスカウトされ、金につられて来ただけだったのが、次第にお互いを認めだし、ラストのハワイアンセンターのオープンまで、一気に見せてくれます。

蒼井優は、垢抜けない福島の高校生だったのが、どんどん綺麗になっていき、特に富司純子扮する母親が、レッスン場に訪ねてきたときに、今の自分を見せるように踊るところは、どきっとするほど艶がありました。この役は、蒼井優ならではです。

この映画の凄いところは、その後をきちんと示しているところです。

徳永えりの一家は、福島の炭鉱を解雇され、夕張に向かいます。夕張がどうなったかは、今の私達は知っています。また、豊川悦司はまだ、福島の炭鉱で働いてはおりますが、間もなく放り出されます。決して明るい未来が待っているわけではないのです。

だからこそ、切ないのです。ハワイアンセンターが出来て、ハッピーエンドになるわけではないにです。しかも、映画でも予期していなかった、震災と原発の事故すら待っている。

いまの福島の現状を思いながら、この傑作を、今こそ改めて見るべきです。

※この映画を製作した、シネカノンも、その後破綻します。いろんな意味で、厳しい現実を、知る作品です。