映画監督の、降旗康男さんが亡くなりました。

東映を辞め、フリーになってからは、テレビドラマの演出を、メインにしていたのですが、そこで、倉本聰との出会いがありました。

「大都会」です。渡哲也、石原裕次郎主演の第一シリーズで、小澤啓一、村川透、舛田利雄、澤田幸弘など、日活の映画監督たちが、テレビドラマのクオリティを飛び抜けた作品をつくり、そのなかに、降旗さんも名を連ねておりました。

その「大都会」の、脚本のメインが、倉本聰さんで、わずか一本だけ、ふたりが関わったのが、「大安」という傑作です。

やくざの組長が、娘の結婚式を、ホテルで挙げようとします。組長は、組の関係者を一切招待せず、かたぎとして、送り出そうとするのですが、新聞社がそのことを記事にします。

同じ日に、式をあげる家族から、キャンセル、批判が相次ぎますが、組長は、一軒一軒、その家族を回って、謝罪します。

しかし、、、というお話で、組長役の、故、内田朝雄さんが抜群でした。

倉本さんが、念願の高倉健さんとのタッグが決まり、東映テイストではない、「足ながおじさん」を下敷きにしたヤクザ映画という企画になり、降旗さんが選ばれたのです。

それが、「冬の華」です。

これは良かった。倉本さんは、ヒロインに山口百恵さんを想定していたのですが、東宝の看板スターだった百恵さんは、OKが出ず、池上季実子になりました。

しかし、叙情的な映像が、当時の東映ヤクザ映画の毒々しさとは一線を画し、見事な作品となりました。ファーストシーンの、健さんと池部良さんなど、ぞくぞくしました。

そして、この映画の成功が、東宝に舞台を変えての、名作、「駅  station」に繋がります。

高倉健×降旗康男×雪!圧倒的な雪!!

健さんは、やはり冬が、そして雪が似合います。

それから、おふたりのタッグ作品は、次々と作られます。ただ、私のベストは、やはり、「駅  station」です。

カメラマンであり、映画監督の、木村大作さんが、「ひとりぼっちになってしまった」というニュアンスのコメントが、印象的でした。

合掌。