「いだてん」、面白いです。

いわゆる、従来の大河ドラマのテイストとは、明らかに違います。しかし、宮藤官九郎の作品らしく、時間を縦横無尽に駆け回り、それでいて、様々なところに伏線を張り、それが見事に回収されていく。まさに、宮藤官九郎ワールドであります。

役者もいい。中村勘九郎の金栗四三も抜群なのですが、まわりを固める方々のなかに、外れがおりません。子役の方まで、全て自分の役割をわかっている。

チーフ演出の井上剛も、時としてフェリーニのような、摩訶不思議な映像で魅せてくれます。CGもありますが、セットも相当お金がかかっております。

ただ、何度も書きましたが、一般向けとは言いがたい。だから、視聴率が跳ねることはないし、むしろ下がると思います。

案の定、大河ドラマ史上、最速で、視聴率は一桁になりました。そして、そのことで、批判的な報道が増えております。

馬鹿馬鹿しい。

この、異次元のドラマを書けるのは、日本で、宮藤官九郎ただひとりです。

余計な口を挟むべきではありません。彼のやりたいようにやらせれば良いのです。

もし、彼が責任を感じて、降板などしたら、誰が続きを書けるというのでしょう。

いま、クオリティの高さと視聴率は比例しません。二桁いけば充分です。

別にスポンサーが要るわけではないのですら、それでいいではないですか。

※今回、ナレーションがふたりいて、それが昭和と明治の志ん生です。つまり、ビートたけしと森山未來。

森山未來の語りが、実にいい。声が抜群なのです。

私は、死屍累々の、今期のドラマのなかでの、唯一の楽しみです。