ドラマには、重石というものがあるとないとでは大違いです。

ところが、この重石になる役者が、とんと減っております。北大路欣也、高橋英樹、西田敏行、石坂浩二、ここらあたりに集中しており、皆さん少々出過ぎです。

ところが、「下町ロケット」は、杉良太郎を起用しました。帝国重工という、超大企業のトップです。しかし、現代劇で杉良太郎というのは、なかなかの冒険でした。

これが実にいい。特に先日の回は、杉さまここにあり!という役どころでした。

杉さまといえば、あの視線なのですが、流し目ではなく、眼光鋭く、詭弁を弄する部下につめよるところは、さすがの迫力で、それでいて、自分の会社の非を認め、頭を下げるところなど、見事としかいいようがありません。

このドラマは、役者ではない方々が、多数出演しておりますが、ここに杉良太郎という、大看板がいるといないとでは、引き締まりかたがまるで違うのです。

「下町ロケット」は、前回と違い、視聴率的には今一つ化けておりません。毎度毎度の典型的な悪役と、それを跳ね返す佃製作所という展開も、いささか食傷気味です。

それでも、なんだかんだ言いながら、私が見てしまうのは、やはりこの妙なバランスが、癖になっているからです。