結局、二度見してしまいました。

「孤狼の血」は、あちこちに、「仁義なき戦い」へのオマージュが入れられておりました。

例えば、豚小屋、例えば、オープニングクレジットの赤い文字、例えば、舞台の広島、例えば、抑揚のないナレーションに、モノクロの写真。

こういうところは、あきらかに「仁義なき戦い」を、意識しておりました。

かつて、この日本映画史に残る、傑作やくざ映画を、ぞくぞくしながら見たものとして、また、何人もの人達が、そのタイトルを使った映画を作りながら、遠く及ばないクオリティを見せられ、落胆したものとして、この作品は、かなりのものとして、保証できます。

わかりやすく申しますと、例えば役所広司は、菅原文太が、江口洋介は、松方弘樹が、ピエール瀧は、梅宮辰夫が、当時であれば演じたであろう役どころなのです。。勿論石橋蓮司は、金子信雄です。

そして、「アウトレイジ」と、決定的に違うのは、脚本の力です。あちらは、脚本らしい脚本がないのでしょう。それが、かの作品の、独特の魅力でもあるのですが、あまりにストーリーが無さすぎます。

こちらは、きちんとした原作があり、さらに脚本もまともです。だからこそ、ラストまで全くだれずに、見るものを魅了するのです。

何度も書きましたが、アウトローを演じる役所広司さんは、実にいい。男臭く、本人ものっているのが、画面から溢れ出ております。

白石和彌監督は、実に良い仕事を致しました。グロいシーンもありますが、当時の東映の熱量を覚えている方々は、必見であります。

※しかし、あのクオリティの作品を、わずか一年ちょっとの間に、四本も製作した、深作欣二、笠原和夫コンビとは、いったい何者だったのでしょう?そして、いくら当たったからといって、そこまで作った東映という会社の、節操ななさも、です。

無茶苦茶です。