録画しておいた、NHKの「平成史」を見ました。野茂英雄さんの特集です。

メジャーリーグに、何もかも捨てて、単身乗り込み、まさにトルネード旋風をアメリカに巻き起こしました。

このノンフィクションでも触れられておりましたが、メジャーに挑戦すると表明したとき、日本のメディアは、凄まじいバッシングを浴びせました。

わがまま、エースがメジャーに行ったら、球団はどうなる。後ろ足で砂をかける。

なんでそこまで叩くのか?というのが、当時の騒動を、リアルタイムで見ていた、素人の私の気持ちでした。

また、当時の日本球界のお偉いさんが、揃いも揃って、あんな奴は、メジャーでは通用しないと批判しておりました。

金田、権藤、米田、そして当時の近鉄の監督だった鈴木。とにかく走れ、投げ込めと強制していたような方々です。

そもそも、この辺りの方々が、当時きちんとメジャーの野球を見ているわけがない。

そして彼らに、スポーツ新聞や、週刊誌が、尻馬に乗っかった。

しかし、野茂さんは、全てを覆しました。NHKは、衛星放送で、彼の当番試合を、全て生中継しました。近鉄時代には、彼の試合は、全国放送などほとんどされておりませんでした。

アメリカは、正当に野茂を評価し、その投球に熱狂しました。ほぼストレートとフォークだけで、メジャーのスラッガーから次々と三振を奪ったのです。

それからです。イチロー、松井秀喜、松坂大輔、黒田博樹、ダルビッシュ有、田中将大、そして大谷翔平!超一流のプレイヤーが、メジャーを普通に目指すようになりました。

そう、全ては野茂英雄がいなければ、こんな流れは出来なかったのです。

しかし、道を切り開くものには、日本はとにかく冷たい。

このドキュメンタリーで、江夏豊さんのインタビューが流れておりましたが、江夏さんもメジャーに挑戦し、失敗しました。しかし、江夏さんは、全盛期を過ぎておりましたから、仕方ありません。

その江夏さんが、野茂さんと「俺たち、頑張ってこいよと、一度も言われなかったなあ」と、よく話をするそうです。

野茂さんも、何球団も渡り歩き、最後はマイナーリーグ、ベネズエラリーグまで経験しました。それでも野球を続けたのです。そして、日本球界へは、絶対に復帰しなかった。

名だたるメジャーリーグのプレイヤー、監督たちが、口を揃えておりました。ノモは別格だったと。

フロンティアスピリット、野茂英雄とは、まさにそれでした。