今のドラマは、なかなか視聴率があがりません。

あの、「相棒」ですら、クオリティの低下とともに、徐々に数字は下がってまいりました。

そんななかで、「99、9」は、20%近い数字を叩き出しました。これは、なんだかんだ言っても、特筆すべきことなのです。

私も、このドラマを、全て肯定などしておりませんし、弁護士ものとしては、決して優れているとは、思っておりません。

日曜9時のTBSだから、と、いう見方もあるでしょうが、この枠でも、前作の香取慎吾さんのドラマ、唐沢寿明さんのドラマは惨敗、かつては、木村拓哉さんの、「南極大陸」ですら、思惑通りには行きませんでした。これなど、これでもかというほどのオールスターキャストでした。

特に、「南極大陸」は、私もリタイアしました。香川照之さん、堺雅人さん、綾瀬はるかさん、渡瀬恒彦さん、柴田恭兵さん、凄いメンバーでしたが、平均視聴率では、「99、9」と、大して変わらないのと違いますか?

松本潤さんのドラマも、「ラッキーセブン」、「失恋ショコラティエ」と、こちらも視聴率的には、大したことはありませんでした。私は、いずれもリタイアしました。

そう、松本潤、TBSの看板枠、豪華キャストだから、数字が必ずとれるなどということは、決してないのです。


ならば、なぜ視聴率的には、成功したか?

これね、水戸黄門だと思います。

私は、このドラマの真犯人は、全て登場してきただけでわかりました。

そのことを、なんちゅう安易なつくりをしているのかと思っておりましたが、私が特別ではないのです。わざと、そういうふうに作っているのではないでしょうか?

「水戸黄門」然り、二時間ドラマもそうです。しちめんどくさい理屈を取っ払い、何と言われようと、必ず正義の味方のヒーローは勝つ、というレベルです。

それに、細かすぎるほどのギャグを散りばめております。

これは、かつての「トリック」がそうでした。ばかばかしいほどのギャグを、楽しめば良いのです。

そう、割り切って見れば、私には楽しめました。そして、出演されている皆さんは、とても楽しそうでした。

先日、このドラマの打ち上げがあったというのを、ネットで読みましたが、二次会終わりまで、ほとんど誰もキャストが帰らなかったそうです。それだけ、いい現場だったのではないでしょうか?

もっとわかりやすい例えがあります。

例えば、「ジョジョの奇妙な冒険」や、「ワンピース」なんてのは、私は全く理解できませんが、どちらも大ベストセラーです。勿論否定などしません。

ひとの感性なんて、そんなものだと思います。