最近のネット記事のいい加減さは、何度も書きましたが、これもひどかった。

「下町ロケット」と、「あさが来た」の共通点は、素人俳優の起用、と、いうものです。

要するに、テレビドラマでは馴染みがなくても、それぞれのフィールドで活躍している方々を抜擢しているという、私が先日書いたようなことなのですが、恐れ入ったのは、笑福亭鶴瓶さんのことを、ドラマではほとんど見たことがない、と、書いてあったことです。

そりゃ、あんたが不勉強なだけだって。

「半沢直樹」や「タイガーアンドドラゴン」など、ドラマは勿論ですが、「ディアドクター」や「おとうと」など、映画でも主役級を演じている鶴瓶さんに、ドラマでほとんど見かけないなどと、よく言えたものです。

しかも、「あさが来た」における鶴瓶さんなど、出番はわずか一回だけです。

それが好調の原因と書ける神経は、大したものです。

ちなみに、この記事では、これから「あさが来た」に登場する、三宅裕司さんも、ドラマでは見ないとありました。

あのー、「遺留捜査」で、ずっとレギュラーやってましたし、「魔王」にも出てましたけど。

わたし、ドラマなんて見てません、と、公言しているような、阿呆記事であります。

ただ、ふと、思い出しました。先日書いたような、「下町ロケット」における、意外性のあるキャスティングは、かつて、ある演出家の十八番だったのです。

久世光彦さんです。

向田邦子さんと組んで、数々の名作を手掛けた、名プロデューサーであり、名ディレクターです。

「寺内貫太郎一家」で、作曲家の小林亜星さんを、いきなり主演に抜擢したり、娘役にも、当時東映のトップスターだった、梶芽衣子さんを起用しました。

俳優に転向したばかりの、岸部一徳さんや、テレビでは、ほとんど馴染みのなかった藤竜也さんや、篠ひろ子さんを、さりげなく使ったり、とにかく油断ならないキャスティングをいたしました。

これは、向田邦子さんではありませんが、確か「ムー」というドラマでは、中華料理店のコックに、久保田二郎さん、タモリさん、近田春夫さんという、とんでもないキャスティングもやらかしました。

堺正章さん、西城秀樹さん、ビートたけしさん、荒井注さんを連ドラで起用し、岸本加世子さんや浅田美代子さんをオーディションから引き上げる。

目のつけかたが違うのです。今の「下町ロケット」を見ていると、久世さんの奇想天外なDNAが、TBSでは未だに息づいているのかもしれないと感じました。

※久保田二郎さんがわからない人は、ネットで調べて下さい。一言で現すなら、大法螺吹きです。