今はやりの、前後編がある、宮部みゆきさん原作の、「ソロモンの偽証」ですが、前編を見て、これはとんでもない傑作になると思いました。

ところが、後編の、しかも終盤近くになると、どうにも盛り上がらないのです。

いや、面白いのですよ。ただ、前編が良すぎたため、過剰な期待をしてしまいました。

主演は、藤野涼子さん。新人で、役名をそのまま芸名にしております。そして、話の中心となるのが、中学生で、彼らもほとんど無名ですから、脇をガチガチにベテランで固めております。

学生たちは、みな素晴らしいです。なかなかああいう、素に近い芝居は出来ません。

一人の同級生が、学校の屋上から転落し、それが自殺なのか殺人なのか、一通の告発状から、話は思わぬ方向に進み、それは学生による裁判という、これまた予想外のことが始まります。

もちろん、結末には、ふれるわけにはまいりません。また、宮部みゆきさんの原作を読んでいないので、比較も出来ませんが、一本の映画として、かなりのクオリティであることは、間違いありません。

ただし、前編終了後、後編の予告が入るのですが、これがまたデリカシーのないもので、かなりの部分がわかってしまいました。

これが余計なのです。ありがた迷惑なのです。あれがなければ、もっと驚きをもって、後編を見られたでしょう。

あの前編を見て、後編を見ない人などいませんて。もっと自信を持ちなさいよ。

もうひとつ。特筆すべきは、主演の藤野涼子さんです。今は学業に専念しているそうですが、この子は逸材です。

女優として、もっともっと輝ける素質があります。学業が一段落したら、また映画やテレビに出てくるべきです。

※しかし、これだけの作品を、きっちり大ヒットさせられないのが、今の松竹です。

私は、後編には、やや不満はありますが、それでも相当な作品です。四時間半を、一気に見てしまったくらいですから。