私は、体が酒を受け付けません。

大学、社会人と、散々飲まされましたが、とうとう駄目でした。

今でこそ、お酒を強制されなくなりましたが、昔はひどいものでした。

働きだした時も、酒も飲めないで、営業などできるかと、無茶な量の酒を飲まされ、トイレに駆け込んだものです。

今でも覚えているのが、大学の時のことで、私は、すでに飲ませる立場になっておりましたが、事前にお酒を受け付ける体質か、新入生に聞いておきました。

ところが、酒が好きな連中は、自分たちが酔っぱらい始めると、相手が飲める飲めないは、関係なくなります。

私は、救護班に回り、酔いつぶれた後輩を、サークル仲間で、アパートが近いところに運びました。

部屋に入れて、寝せていたのですが、新入生が痙攣を始めました。

後輩が、119に電話を入れて、状況を話すと、極めて危険だとなり、わたくし生まれて初めて救急車に乗りました。

救急隊員が、おどかすのです。こりゃだめかもしれない、おまえら責任とれるのか?と。

要は、学生が、またバカをやっていると、おどかされたのです。でも、こちらはビビりました。

すぐに点滴ぎ用意され、その間も、新入生は吐き続けておりました。

私は、親元に電話を入れ、事の次第を理解していない、サークルの部長を、宴会から引きずり出し、病院でご両親を待ちました。

そりゃ怒りますよ。下戸だと聞いていたのに、ガバガバ飲ませたのですから。

うちの子は、お酒が飲めないのに、なんてことをするのかと、お母さんは激怒しておりました。そりゃそうです。

もし、私が同じ目にあい、当時の親父がとんできたら、ただでは済まなかったでしょう。

私など、一滴も飲ませておりませんけど、ただ謝り続けました。

でも、部長とふたりで話したのは、サークルが廃部になるかとか、俺らは停学か、下手をすると退学か、というような、テメエのことばかりでした。ガキでしたから。

そして、考えが一致したのは、間違いなくその子は、退部するだろうということでした。

病院で、気付いたのですが、その新入生、へそにロウソクをたらされているは、おなかにマジックで落書きされているはで、こりゃ駄目だと思いましたから。

二日後、その新入生がサークルに出て参りました。声がガラガラになっておりましたが、部活は続けると言われて、ほっとしたのを覚えています。

よく親御さんが許したねと、尋ねましたら、お母さんは猛反対したそうですが、お父さんが、昔は自分たちも無茶をしたからと、説き伏せてくれたそうです。

翌年、そいつが、一番新入生に飲ませておりました。

私ですか?飲ませませんよ。ああいう時には、一人、シラフがいないと駄目だと痛感しましたから。

そして、これはあかんと思ったら、それ以上飲ませないようにしました。お酒の恐ろしさを、思い知りましたので。

いま、子供が大学に行き、一人暮らしをしており、なんだかんだ結構飲む機会があるそうです。

東大でも、ひとり亡くなり、今裁判になっております。

どう言い繕おうとも、飲ませる側に責任があります。そして、こういう時は、必ず司令塔がいるのです。

お酒は怖いし、みんなが同じ強さではないのです。一人シラフがいれば、こんなことは起きません。私らもガキでしたが、今はもっと幼くなっている気がしてなりません。