前に、このテーマで書いたのは、2011年のことでした。

あれから4年経ち、ドラマ不振と言われるなかで、様々な名作がうまれました。

ただ、ここ最近の傾向は、まともなドラマと、そうでないドラマの落差が大きすぎることで、特に脚本家に関しては、一部の優れた方々以外は、総崩れになっているということです。

まあ、前回、30本のドラマを選んだときは、40年ほどの間の名作を選び、今回はたかだか4年ですから、仕方ないことではあります。

それでも、10本に絞ろうと思っていたところ、これが結構絞りきれず、20本になりました。

今日は、その前編であります。

Nのために

脚本 奥寺佐渡子 主演 榮倉奈々

これほどパーフェクトなドラマを、リアルタイムで見られたことに、感謝しなければなりません。

榮倉奈々さんの、間違いなく代表作です。そして、以前から気になっていた、窪田正孝さんが、大ブレイクした作品です。

こんな名作を酷評した、ドラマ評論家がいることに、驚愕しました。

デート 恋とはどんなものかしら

脚本 古沢良太 主演 杏

伏線を張るだけ張って、とっちらかしてお終いというドラマが多い中、ここまで完璧に拾い上げるかという、名作です。

最終回と、フラッシュモブは、後世に語り継がれることでしょう。

あまちゃん

脚本 宮藤官九郎 主演 能年玲奈

朝ドラ史上、奇跡のクオリティ。

朝に、キョンキョン、薬師丸ひろ子、松田龍平という、とんでもない組み合わせが見られる幸せ。そして、古田新太をして、天才と称した、能年玲奈さんの素晴らしさ。

64

脚本 大森寿美男 主演 ピエール瀧

横山秀夫の原作を、パーフェクトにドラマ化した傑作。最終回など、何回見たかわかりません。これほどの緊迫感を保ち続けた刑事物は、ここ最近のなかでは出色です。

問題のあるレストラン

脚本 坂元裕二 主演 真木よう子

坂元さんの作品は、どれにしようか迷いましたが、これともう一本に絞りました。

セクハラシーンで批判を浴びましたが、その後をちゃんと見て欲しかった。

そして、松岡茉優、高畑充希、二階堂ふみという、未来を担う女優全てに光を当てた、伝説のドラマです。

天皇の料理番

脚本 森下佳子 主演 佐藤健

リメイクドラマで、ここまでのクオリティは、森下さんの脚本が大きいのですが、佐藤健さんが抜群です。鈴木亮平さんの役作りも凄かった。

平清盛

脚本 藤本有紀 主演 松山ケンイチ

大河ドラマ史上、最低視聴率でありながら、ここ数年では最高の出来でした。

「花燃ゆ」だの、「江」だのとは比べものになりません。隆盛を極め、堕ちていくさまは壮絶です。だからこそ、一般的ではなかったのかもしれません。

MOZU

脚本 仁志光佑 主演 西島秀俊

後編は余計でしたが、前編のクオリティは、ただごとではありませんでした。やや弛緩しましたが、テレビの枠を超えたスケールでした。吉田鋼太郎さんの悪役ぶりが出色です。

なぜ君は、絶望と闘えたのか

脚本 長谷川康夫 主演 江口洋介

もうひとりの主演である、真島秀和さんが抜群です。

光市の母子殺害事件の、忠実なドラマ化で、まさにWOWOWならではの硬派な作品です。

ドクターX

脚本 中園ミホ 主演 米倉涼子

これはもう、馬鹿馬鹿しさを楽しむ作品です。どんな名優、大御所が出てきても、全く動じない米倉涼子さんは、当代一の大女優になりました。

二作目の最終回で、西田敏行、伊東四朗、三田佳子、岸部一徳と並ぶシーンは、圧巻でした。もう、おかしくて、おかしくて。

後編は、近いうちに。もう、選んであります。