BSジャパンで、太田裕美さんの40周年コンサートを、なんと二時間放送されておりました。三月にオンエアされたものの、再放送だそうです。

今から35年前、地元の体育館でコンサートがあり、高校生の私は、生まれて初めて友人とコンサートに行きました。

翌日、まさかと思いながらも、目星をつけたホテルで待っていると、本当に本人が出てまいりまして、サインを頂きました。

この時は、本当に心臓が飛び出そうに感じました。

彼女ももう60でしょう。今回のコンサートでは、伊勢正三さんと、大野真澄さん(ガロ!)のお二人も参加し、それは素晴らしいものでした。

何より、選曲が素晴らしい。

「木綿のハンカチーフ」や「赤いハイヒール」、「九月の雨」といった代表曲は勿論ですが、アルバムに収録された私の大好きだった曲や、なんでこれが売れなかったのか?という、隠れた名曲が、次々披露されました。

特に、松本隆さんと筒美京平さんと組んだ曲は、もうたまりません。

「ドール」、「煉瓦荘」、こんな曲が、まさか今聴けるとは、夢にも思いませんでした。

ほとんどが、挫折の唄なんです。ハッピーエンドにはならないのです。かといって、単なる失恋の歌というわけでもない。

改めて聴くと、物凄く深い。本当に詩なのです。一語一句を、練りに練った詩です。

「ドール」なんて、今聴いても、何で売れなかったのかわかりません。「赤い靴」をベースに、ここまで凄い詩と、筒美メロディーが、奇跡のように噛み合います。今聴いても、全く古くありません。いや、むしろ新鮮ですらある。エレキとアコースティックのツインギター、キーボードだけという、シンプルなバンドも良いです。

惜しむらくは、同じく隠れた大傑作、「ピッツァハウス22時」がなかったことくらいです。二ヶ所のコンサートのダイジェストなので、実際には唄われているかもしれません。タイトルが、「音楽と歩いた青春」で、伊勢さんがいるのに、彼が作った名曲、「君と歩いた青春」も流されなかったくらいですから。

それでも、「ささやかなこの人生」や、「学生街の喫茶店」まで、伊勢さん、大野さんと歌い、更に「さらばシベリア鉄道」まで聴けたのです。これで文句を言ったらばちがあたります。

歌謡曲ですよ。ニューミュージック、Jポップなんてものではない、歌謡曲がそこにありました。

紛れもなく、私にとっての懐メロです。




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