昨日の続きのようなお話です。

昨今、歌がうまい芸能人みたいなバラエティをよく見かけます。

歌手という看板をぶらさげておいて、歌がうまいも下手もないだろうとつっこみたくもなりますが、口パクが紅白歌合戦のトリをとる時代です。見た目がよけりゃそれで良いのでしょう。

カラオケで高得点を競うなんてのもよくあります。下手をすると、持ち歌にしている本人が負けたりすることすらあります。

ただ、です。

この、カラオケで高得点をとる方々の歌を、何回か聞きましたが、ほとんど心に残らないのです。

そう、確かに巧いのでしょう。でも、それだけです。それ以外になにもない。

歌というのは不思議なもので、必ず心に響くものがあります。だからこそ、人は歌を聞くのです。

分かりやすい例がありました。

「アナと雪の女王」というアニメで、「let it go」という曲があります。この映画のメインといっていいナンバーです。

アメリカの本家は、勿論素晴らしいのですが、日本の吹き替えは、松たか子さんです。また、同じ曲を、よくカラオケで高得点を出す方が歌っておりました。

聴き比べると、一目瞭然なのです。巧いといえば、そのカラオケで高得点を出す方かもしれませんが、圧倒的に松たか子さんのほうが、良いのです。

松たか子さんは、女優です。歌としては粗いのかもしれません。けれど聞く側の心を揺さぶるのは、間違いなく松たか子さんです。

小学生だか中学生で、やたらと歌が巧いと言われている子もそうです。何にも残りません。

でも、そういうものだと思います。努力だけではどうにもならないもの、それが才能というものだと思います。



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