このような歌番組は、他にはありません。

数年前の、伝説となったメドレーバージョンも凄かったのですが、この番組の本質は、今年のようなものです。

小田和正という、唯一無二のシンガーが、歌いたい歌を唄う。

今回も素晴らしいコラボがありましたが、あのFNSと一番違うのは、ちゃんと歌を唄えるという、当たり前のレベルにいるシンガーが、ちゃんとリハーサルをして、まっとうなアレンジをして、ちゃんと歌いこなすということです。

明らかにキーの違うシンガーを、無理矢理コラボにどさせません。

ましてや、まともに歌えないシンガー(凄い日本語ですね)など、間違っても出てまいりません。

かつて一度だけ、中居正広さんが出たことがありましたが、その時の中居さんは、一世一代の歌いっぷりでした。

自分達でアレンジをし、バンドが演奏して、シンガーが唄うという、極めて当然の事が、歌番組(!)で為されていないという、あまりにおかしなことが横行している日本で、まともな音楽番組を、深夜でしかオンエアできないという事に呆れながら、小田さんは、可能性のある後輩に、背中でお手本を見せ続けます。

今回は、決して派手ではありませんでしたが、実に味わいのある歌ばかりでした。

60を超えたおっさんが、キリンジや、ジッタリンジンや、バンプオブチキンを唄うのです。

財津和夫さんの、隠れた名曲、「夕日を追いかけて」や、大貫妙子さんの、遥か昔の「夏に恋する女たち」を唄うのです。

そして、学生生活を仙台で送った小田さんが、震災で自分が出来ることを自問自答し、作った歌をひとりで歌い、番組は終わります。

小田さん、もう少しだけ、僕らのために歌って下さい。私達には、まだまだ小田さんが必要なのです。

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