昨日書いた通り、今私が見ているドラマは一つです。あまりにひどい脚本のドラマを見てしまうと、つくづく時間を無駄にしたと思います。


そして、こんなに満足なものが書けないのであれば、昔の作品をリメイクしたほうがよっぽどましだと思います。


こう書きますと、すぐ松本清張さんの原作か、向田邦子さんの作品のリメイクと思われるますが、過去には今の方々がほとんど知らない秀作が、以外にたくさんあるのです。


例えば「6羽のかもめ」です。


倉本聰さんが書いたこの作品は、実はなかなか見られません。

40年も前のドラマで、しかもレンタルでは見た事がありません。


私もリアルタイムでは見ておりません。なぜなら、あの「傷だらけの天使」の裏でした。

そんな時代にビデオデッキなどあるはずもなく、私は再放送で遠い昔に見ただけです。


中身は今でも充分いけます。かもめ座という小さな劇団のお話で、新人の男優に戦隊ものの役がつくところからお話が始まります。


ちなみに、その若手俳優は、あの高橋英樹さんでした。座長が淡島千景さん、作家が長門裕之さん、ベテランマネージャーが加東大介さんという、実に素晴らしいキャスティングでした。


今なら、誰でしょう。


高橋英樹さんの役を、私なら妻夫木聡さん、淡島千景さんの座長は、高畑淳子さんか夏木マリさんあたり。長門裕之さんの役は、生瀬勝久さん、そして加東大介さん。ここが難しい。


確か加東さんの遺作でしたから、これは本当に鬼気迫るものでした。

ああいう枯れた、しかもペーソス溢れた方は、今は本当におりません。しいて挙げるならば柄本明さんでしょうか。


しかし、最終回の「さらばテレビジョン」は、今となってはあまりにリアルです。


政府は、あまりにくだらなくなったテレビに禁止令を出します。放送されている事が当たり前だったテレビがいきなりなくなると、なんとヤミでVTRを売る業者が出てきます。


確かドリフは高いんですよ。


そしてラストでは、明らかに倉本さんがモデルであろう作家がテレビに向かって視聴者を痛烈に批判します。


だから、今こそ作るべきなのです。あの頃より、遥かにひどくなったテレビドラマと、さらにひどくなった視聴者に警鐘を鳴らすためにも。


※放送当時、倉本さんは、「勝海舟」のトラブルで、脚本を表向きは病気で降板したとされておりました。その倉本さんが、フジテレビで新作を書くのはさすがにまずい。


それで、倉本さんは、確か石川なんとかという女性名のペンネームを使いました。これ、渡哲也さんな奥さんの旧姓の名前だそうです。


ところが、このドラマが偉く話題になり、この新人女性脚本家は誰だと取材が殺到し、挙げ句には賞までもらってしまった。


しかし、今さら倉本さんが名乗り出るわけにはいかないし、倉本さんと渡さんは面白がって、奥さんにあんたが出なさいと誘っても、冗談ではないと怒られ、結局何か理由をつけて欠席したのだそうです。


この話だけで、一本ドラマが作れますわ。