邦画はまだまだ選べるのですが、ますますマニアックになってしまいますので、今回で打ち止めにします。それでもかなりマニアックにはなりますが。


青春の殺人者

監督 長谷川和彦 主演 水谷豊

親殺しのお話です。生涯わずか二本の映画しか作っていない長谷川監督のデビュー作です。

原田美枝子さんと水谷さんがまだ初々しい頃の作品で、不思議な味わいがありました。母親は、あの市原悦子さんです。

狂った野獣

監督 中島貞夫 主演 渡瀬恒彦

東映の斬られ役が集まったピラニア軍団総出演の低予算アクション映画です。
室田日出男さん、川谷拓三さん、ともにこの世にはおりません。

小林稔侍さんはすっかり偉くなり、当時若手だったのが、今「相棒」で内村部長を演じている片桐竜次さんです。

低予算でもエネルギーが充満している快作です。


KAMIKAZE TAXI

監督 原田真人 主演 役所広司

これも不思議な映画です。途中の自己啓発セミナーのシーンが私には余計でしたが、組長のミッキーカーチス、若頭の矢島健一、彼らに復讐しようとする高橋和也、全て抜群です。




監督 阪本順治 主演 藤山直美

阪本監督の作品は、かなり観ておりますが、かなりどぎついシーンが多く、私はこれか「どついたるねん」です。

藤山さんの強烈な個性が、阪本監督のあくと奇跡的にフィットした作品。

気の弱い、内気な女性がいかにして殺人犯になり、逃亡するかという、実在の事件をモデルにした問題作です。あの中村勘三郎さんが、とんでもない役で出ています。


下妻物語

監督 中島哲也 主演 深田恭子

中島監督は「告白」もありますが、私はこっちです。

ゴスロリの映画というのも凄いでしが、中島監督独特の色使いが見事に合っております。土屋アンナも抜群で、ラストの決闘と深田さんの啖呵は必見です。


アフタースクール

監督 藤井けんじ 主演 大泉洋

日本映画でも、このようなひねりの効いた映画が観られる時代になりました。


藤井監督は、「運命じゃない人」という、同じくひねりの効いた作品を作っておりますが、こちらの方がよく練られています。これはあらすじに触れられません。大泉洋、堺雅人、佐々木蔵ノ介というキャスティングが絶妙です。


誰も守ってくれない

監督 君塚良一 主演 佐藤浩市

君塚さんが本当に作りたいのは、こういう少年少女が物語の軸になる作品なのだと思います。

佐藤さんは勿論ですが、主役の相棒を演じさせると松田龍平さんは実にいい。ちゃんと主役をたてる芝居も出来るのです。


シャブ極道

監督 細野辰興 主演 役所広司

凄いタイトルです。確かビデオにする時に題名を変えたはずです。役所さんが珍しく破天荒なヤクザを演じた作品で、まあ無茶苦茶ですが役所さんは楽しそうに演じております。


私の大好きな本田博太郎さんも刑事役ではじけております。兄弟分がコント赤信号の渡辺正行さんで、これまたなかなかです。

ちなみに、脚本の成島出さんは、後に「孤高のメス」や「ミッドナイトイーグル」、大作「山本五十六」の監督をつとめておりますから世の中わからない。

性表現以外で成人指定になった稀有な映画です。わたしゃこういう作品ほど未成年に見せるべきだて思います。無理でしょうけど。

これで役所さんの作品は3本です。こうやって並べると、日本映画に関しては、今を引っ張っているのは、やはり役所さんだと実感します。

野良犬

監督 黒澤明 主演 三船敏郎

黒澤監督だけを二作選び、他のかたを無理やり一作に絞ったのですが、やはりこの作品は入れないわけにはまいりません。それくらいの名作です。

拳銃を盗まれた新人刑事にコンビを組むベテラン刑事。しかし犯人はその銃を使って犯罪を繰り返すという、今では当たり前になってしまったストーリーの草分けです。

戦後間もない東京の様子もわかりますし、何より本当にロケをやったとしか思えない後楽園球場のシーンなど、あの時代にこういう事を思い付くチームがいたという事が凄い。

ラストの犯人と対峙するところまで息もつかせません。古いと思わず見るべきです。


青春の蹉跌

監督 神代辰巳 主演 萩原健一

中学生の頃にこんな映画に出会ってしまったら、そりゃろくな人間になる訳がありません。それくらい当時の私には衝撃でした。

傑作なんて言葉では片付けられないほどの作品です。今から40年近く前にこんなかっこいい映画を撮った人達が、日活ロマンポルノから出てきたという事を知り、私は先入観でものを見る事をやめました。

ただし映画の半分近くはあのシーンの繰り返しです。でもね、これは文章では説明できないのです。

観てもらうしかありません。わからない人にはわからない、そういう映画です。私は間違いなく10回以上観ています。何回見ても新しい発見があります。

しかし、「野良犬」と「シャブ極道」を一緒に選んじゃいけませんやな。ま、所詮素人ですからご勘弁を。

外国映画編は、まだまだ続けるつもりです。馬鹿にしないでお付き合いください。