今日びのバラエティー番組がつまらないのは、今始まったわけではありません。

雛壇に自称芸人を並べ、ひたすらトークだけを聞かせるだけの番組が人気があるのですから、これは仕方がありません。

古い世代の私達は、テレビから遠ざかるだけです。うちの家族もそうですが、ほぼ全員携帯かゲームをいじりながらテレビを見ています。

だから、あんなものでちょうど良いのでしょう。

今から15年ほど前、「ザ、夜もヒッパレ」というバラエティーがありました。ただの芸能人カラオケ大会なのですが、

このバラエティーが優れていたのは、ちゃんと歌が唄える方々をブッキングした事でした。

バンドやアイドル全盛の時代に、歌番組ではほとんど見ない、かといって懐メロまではいかないような方々が次々と出演しました。

尾崎紀世彦、渡辺真知子、庄野真代、サーカス、もんたよしのり、つのだひろ、桑名正博、こういった方々が、今のヒット曲を唄うのです。

私なんざミスチルの歌を尾崎さんのバージョンで初めて聞いて、いい歌だと思ったくらいです。

司会は三宅裕司さんにビージーフォー、赤坂泰彦が絡むのですから、外すはずもありません。 彼らベテランにTOKIOがセッションした時など、なんと素晴らしいバラエティーを作るのかと驚嘆したものです。

ところが番組に異変が起きました。まず、司会になんの能力もない中山某が加わりました。

そして、これは当初は嬉しい誤算だったのですが、番組から安室奈美恵とスピードという大スターが誕生しました。彼女たちがレギュラーで出演するのですから、視聴率も急上昇しました。

しかし、この二つの事が、番組を急激に駄目にする原因になり、そしてその原因こそ、今のバラエティーの象徴なのです。

中山某は、とある有力芸能プロダクションに属しており、彼が司会になってから、急激に同じ事務所のタレント(しかも歌手ではない)が番組に増え、本当にただのタレントカラオケ大会になってしまいました。

同じ事が安室さんの事務所でも派生し、人気のある安室さん、スピードは番組から離れ、同じ事務所の無名タレントを露骨にレギュラーに押し込みました。

それに加えて、どういうコネクションか、やたらと橋にも棒にもかからない二世タレントやB級グラビアアイドルが出演し出し、

毎度同じような連中が出てくるようになり、番組の命運は尽きました。

事務所との癒着、使えない自称芸人のばっこ、内輪の受けに終始する、

あれだけ時間と知恵を使って作られていた番組ですら、瞬く間につまらなくなる見本を私たちは目の当たりにしました。

そして、今のバラエティーは、リハーサルもろくすっぽいらない、無駄話に終始するという、「ザ、夜もヒッパレ」より更に堕落したレベルにまで成り果てました。

八代亜紀さんのMISIAや、サーカスのサザンなんて素晴らしい発想など、出てくるはずもないのです。