日米の野球界をまたにかけ、大活躍した稀代の豪速球ピッチャー、伊良部秀輝さんが亡くなりました。自殺だそうです。

尽誠学園からロッテに入団し、最初はやたらと速いがコントロールに難があったのですが、制球力がついてからは文句なしに当時のナンバーワンピッチャーでした。

私が好きだったのは、彼のピッチングフォームで、巨体に似合わぬしなやかさで、まるでメジャーのピッチャーのそれでした。

当然のように、彼はメジャーを目指します。ここで強烈なバッシングが起きました。理由の一つはヤンキース以外は行かないと言った事。そしてもうひとつは代理人が団野村さんだった事です。

野茂さんの事があり、当時の野村さんは、日本球界からものすごい批判を受けておりました。だからメディアは、伊良部さんを叩きまくりました。恐らく大スポンサーであるロッテの意向もあったのでしょう。

わがまま、金に汚い、等々いつものパターンです。

団野村さんの事を書いた本で知りましたが、本当の伊良部さんは、極めて物静かで、絵画を好んだ紳士だったそうです。だから、今回コメントを求められた星野さんが、「メディアが彼のイメージを作り上げた」と話したのは、私にはよくわかりました。

ヤンキースを出されてからの彼は、阪神タイガースで一瞬の輝きを見せましたが、不遇の時が続き、うどん屋をやったり、四国の独立リーグで投げたりと、ピークを知っているものとして、非常に淋しいものがありました。

ご冥福をお祈り申し上げます。ああいう日本人体型の豪速球ピッチャーは、もう二度と現れないでしょう。